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ヒトラー生家 警察署に オーストリア、改装工事


ヒトラー生家 警察署に オーストリア、改装工事 オーストリア・ウィーン、ブラウナウ、ドイツ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

アドルフ・ヒトラーの生家=20日、オーストリア北部ブラウナウ
 【ウィーン共同】オーストリア北部ブラウナウにあるナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーの生家を警察署に改装する工事が10月上旬に始まる。地元住民からは、ヒトラーの生誕地として注目されてきたことに「うんざり」という声や、改装したとしても歴史を忘れないようにすべきだとの意見が出ている。
 ヒトラーは1889年にこの建物で生まれ、短期間を過ごした。現在は空き家状態という。内務省は2019年、ネオナチなどに「聖地」として使われるのを防ぐ目的で改装し、警察署として活用する計画を発表した。
 建物の前には「ファシズムを二度と繰り返してはならない」と記した石碑がある。地元主婦エバ・ブリミンガーさん(34)は、過去にはネオナチが来ることもあったとし「警察署として使われれば、ネオナチが集まることもないだろう」と改装を歓迎。ナチスの犠牲者を悼むためにも「石碑は残すべきだ」と訴えた。
 観光で来たドイツ北部ブレーメンの男性(28)は「歴史に興味があり、自分の目で(生家を)見たかった」と話した。
 地元歴史家フロリアン・コタンコ氏は、石碑を取り除く計画もあったが、地元の反対もあり、残る見通しだと説明。建物内部に展示スペースを設ければ「ナチスの歴史を伝えるのにふさわしい場所になる」と語った。
 内務省などによると、工事は10月2日に開始予定。25年に工事を完了し、26年に使用を始める計画だという。