有料

「周辺国干渉」 中国を批判 駐日米大使


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 エマニュエル駐日米大使は22日、東京都内で講演し、中国が南シナ海のほぼ全域に権益があるとする新たな地図を公表するなど周辺国への干渉を強め「他国の主権を損なっている」と批判した。中国が軍事行動に発展させることに警戒感を示し、地域の安定のため日米韓の安全保障協力が不可欠だと強調した。
 中国について周辺国でインフラ整備などを担うことで経済的な影響力を増し、内政干渉に及んでいると指摘。ロシアによるウクライナ侵攻を引き合いに「同じことが南シナ海で起こらないようにしなければいけない」と述べ、さらなる一方的な行動への危機感をあらわにした。
 その上で「自由で開かれたインド太平洋」を推進するとした日米韓の合意文書「キャンプデービッド原則」に基づき、3カ国の連携を深めて中国を抑止する必要があると訴え「日本の役割は大きい」と期待を寄せた。
 中国が東京電力福島第1原発処理水の海洋放出に反発し、日本水産物の輸入を停止したことに関しては「(国際社会で)孤立するのは日本ではなく中国だ」と非難した。