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ロがアルメニア首相非難 カラバフ巡り「関係破壊」


ロがアルメニア首相非難 カラバフ巡り「関係破壊」 アゼルバイジャン・ナゴルノカラバフ、アルメニアなど
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 ロシア外務省は25日の声明で、アゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノカラバフを巡る紛争でロシアの対応を批判するアルメニアのパシニャン首相が「長年の両国関係を意識的に破壊する重大な過ちを犯している」と非難した。
 声明は、旧ソ連諸国でつくるロシア主導の「集団安全保障条約機構(CSTO)」が紛争でアルメニアを支援しなかったなどと繰り返すパシニャン氏について「欧米に感化されてロシアとの同盟関係破壊を試みている」と指摘した。
 パシニャン氏は最近、ナゴルノカラバフをアゼルバイジャン領と認める用意があると表明。これについてロシア外務省は、地位問題解決を将来の世代に委ねるとした2020年11月のロシア、アルメニア、アゼルバイジャン3カ国首脳会談での「紳士協定」に反すると指摘。アルメニアの安全保障を確保できなくなったのはパシニャン氏自身の責任だと反論した。
 インタファクス通信によるとアルメニアの安全保障会議は、パシニャン氏が欧州連合(EU)などの仲介でアリエフ・アゼルバイジャン大統領と来月5日にスペインで会談開催を探っていると明らかにした。
 ナゴルノカラバフに平和維持部隊を派遣するロシア国防省は25日、停戦し武装解除に応じたナゴルノカラバフ側から同日に装甲車8両や3200以上の銃器など、43万発以上の弾薬の引き渡しを受けたと発表した。