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拘束邦人「詐欺に関与」 カンボジア、日本人標的


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【プノンペン共同】カンボジアの首都プノンペンのアパートを拠点に特殊詐欺をしていたとみられる日本人の男ら20人超が拘束された事件で、男らの一部が現地捜査当局の取り調べに対し「日本人を標的にした詐欺に携わっていた」と関与を認めていたことが29日、カンボジア捜査関係者への取材で分かった。
 男らは日本で被害が確認された複数の特殊詐欺事件に関与した疑いが持たれている。日本の警察は既にカンボジアに捜査員を派遣。容疑が固まり次第、日本に身柄を移送して逮捕する方針。
 男らの一部は、現地捜査当局に対し、他に日本人10人近くがカンボジアで事件に関わったとも証言。当局はこの10人近くの身元を特定し、金融機関の口座を凍結するなどし、行方を追っている。
 男らの一部は「カンボジア人をだます対象にはしていない。カンボジア人の被害者はいない」と主張。拠点のアパートで詐欺への関与を強いるような暴力などはなかったと話したという。
 カンボジア捜査関係者は、男らが詐欺行為で収入を得る目的で渡航したとみている。東南アジアでは特殊詐欺に絡んで日本人が潜伏し、犯罪行為を繰り返すケースが相次いでいる。20人超と共に拘束されたベトナム人は事件と無関係だと分かり釈放された。