原子力ミサイル　ロシアが実験か　北極圏の基地

　米紙ニューヨーク・タイムズは２日、ロシアが北極圏の基地とその周辺で、超長射程の原子力推進式巡航ミサイルの発射実験を準備中か、最近実験を行った可能性もあると報じた。衛星画像などを分析した。
　この基地周辺では２０１７年と１８年に同ミサイル「ブレベスニク」の実験をした際と同様の航空機や車両の動きが確認されたという。ロシア独立系メディアによると現場は北部アルハンゲリスク州の実験場。
　米シンクタンク核脅威削減評議会（ＮＴＩ）によるとロシアは１７～１９年に１３回の実験を行ったがいずれも失敗。１９年には実験失敗による事故で７人が死亡した。
　ブレベスニクはプーチン大統領が１８年の演説で米国のミサイル防衛（ＭＤ）網を突破するため開発中の新型兵器として公表。小型の原子力エンジンを搭載し「ほぼ無限」の長距離飛行が可能と主張している。