国際協力機構(JICA)が主催する2023年度日系社会研修員受入事業「ウチナーネットワークを活用した持続可能なコミュニティー運営」で、アルゼンチン出身で沖縄県系3世の比嘉ニコラスさん(34)=中城村系=が研修員として8月から沖縄に派遣されている。期間は2024年1月まで。研修受け入れ企業の一般社団法人世界若者ウチナーンチュ連合会で沖縄の文化・歴史・自然などを学びながら、イベント企画・運営の研修を行う予定だ。
ニコラスさんは祖父母が沖縄出身。父方と母方の祖父は中城村の出身。16年に同村の研修生として3カ月間、沖縄に滞在して日本語や三線、陶芸などを学んだ。帰国後は、県費留学・市町村研修生OBOG会「沖留会」のメンバーとして、アルゼンチンでイベント企画や運営のサポートをしてきた。
ニコラスさんは「沖縄の若者たちがどんな活動をしているか知りたい。沖縄でどのようにイベントの準備、企画をしているのかを勉強して、アルゼンチンに持ち帰って積極的にウチナーネットワークを通して活動をしてきたい」と意気込む。
うちなーぐちや沖縄料理にも興味があるという。「うちなーぐちは話せるようになるのではなく、言葉を通してその時代の歴史を勉強していきたい。沖縄の弓奏楽器クーチョー(胡弓)などアルゼンチンにない楽器や、知られていない話も学んでアルゼンチンに持ち帰りたい」と抱負を述べた。
(安里三奈美通信員)
2023年度日系社会研修の研修員として来沖している比嘉ニコラスさん
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沖縄の文化・歴史学ぶ 比嘉さん、県内企業で研修
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琉球新報朝刊
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