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大槌「川渡り」が復活 岩手日報 提供


大槌「川渡り」が復活 岩手日報 提供 13年ぶりに大槌川で行われたみこしの「川渡り」=9月16日、岩手県大槌町
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 岩手県大槌町の大槌まつり(実行委主催)は9月16日、大槌稲荷神社の神輿(みこし)渡御が行われ、東日本大震災後初めて、13年ぶりに大槌川での「川渡り」が復活した。同神社氏子青年会(小川貴富会長)ら担ぎ手が勇壮に練り歩き、両岸を埋めた観衆から大きな拍手を浴びた。
 正午過ぎ、虎舞や神楽など郷土芸能団体を引き連れて同町大町の河口にみこしが到着。震災犠牲者に黙とうをささげ、豊漁や鎮魂の願いを胸に川に入った。
 震災の津波で河川の形状が変わるなどして川渡りは見送られていたが、運行ルートや干潮時への時間変更で安全を確保した。
 小川会長(46)は「震災で亡くなった仲間もいる中で、やっと再開にこぎ着けられた。声援の大きさに驚き、これだけ多くの人が待っていてくれたんだと胸が熱くなった」と空を見上げた。
 まつりは同神社と小鎚神社の例大祭で、17日まで。最終日は小鎚神社の神輿渡御が行われる。
13年ぶりに大槌川で行われたみこしの「川渡り」=9月16日、岩手県大槌町