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半年で1300億円必要 WFP事務所 「食料危機」予測


半年で1300億円必要 WFP事務所 「食料危機」予測 アフガニスタン・ヘラート州、ヘラート、震源
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 国連世界食糧計画(WFP)アフガニスタン事務所のシャオウェイ・リー代表が10日、東京都内で共同通信の単独会見に応じ、西部ヘラート州の地震による死者が2千人超になったことを受け、国内のさらなる食料不足への懸念を表明した。支援増強のためWFP職員らの人件費削減も検討しているとした上で、食料の調達や支援に「半年で約1300億円かかる」と述べた。
 WFPは7日の地震発生前、アフガンで人口の3分の1以上の1530万人が10月にかけて「深刻な食料危機に陥る」と予測していた。
 リー氏は地震の被災者のうち、7万~10万人に対して3カ月間の支援を行うと表明した。一方、昨年2月から始まったロシアによるウクライナ侵攻を非難。侵攻を背景とした食料価格の高騰と、アフガン国内での小麦不足により、深刻な飢餓に直面していると訴えた。
 タリバンが2年前に復権して以降、現地で国連の女性の出勤が禁じられていることについては、交渉を継続していると強調。飢えと恐怖におびえ、援助を必要としている女性と子どもがいるとし「確実に支援できるのは女性だ」と述べ、一日も早い復帰を求めた。