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中国 一帯一路会議開幕 提唱10年 グローバルサウスと連携


中国 一帯一路会議開幕 提唱10年 グローバルサウスと連携 合意文書に署名し握手する、中国と「一帯一路」参加国の企業の関係者ら=17日、北京
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【北京共同=野崎亮】中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の国際会議が17日、北京市で2日間の日程で開幕した。一帯一路は習近平国家主席の提唱から10年を迎え、中国は世界のインフラ開発を支援した成果をアピールした。参加国はアジアやアフリカが中心で、習氏は首脳会談を重ね、グローバルサウスと呼ばれる新興・途上国との連携を図った。一帯一路は過剰融資で低所得国が債務危機に陥る「債務のわな」などへの批判も増え、曲がり角を迎えている。
 国営通信新華社によると、国際会議にはロシアのプーチン大統領を含む140カ国超の4千人以上が参加。各国の首脳らを迎えた北京では厳戒態勢が敷かれた。国際会議の会場近くでは交通が規制され、周辺では警察官が警備に当たった。
 一帯一路は習氏が2013年秋にカザフスタンとインドネシアを訪問した際に構想を提唱。習氏は17日、両国の大統領のほかエチオピアやチリなどの首脳と会談し、一帯一路を通じた協力を続け「質の高い発展」を目指す考えを表明した。
 中国政府は今回の国際会議を今年最も重要な外交活動と位置付けた。17日に会議の一環で開かれた企業家の会合で何立峰副首相は参加国と中国の貿易や投資が拡大し「経済協力は新たな進展を遂げた」と強調。会合では多角的な貿易体制を守り、開放的な世界経済を促進するとの「北京宣言」が採択された。

合意文書に署名し握手する、中国と「一帯一路」参加国の企業の関係者ら=17日、北京