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ガザ支援物資 搬入できず イスラエル軍、南部を空爆


ガザ支援物資 搬入できず イスラエル軍、南部を空爆 パレスチナ自治区ガザ南部ラファの検問所付近で待機するパレスチナ人=17日(ロイター=共同)
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 【エルサレム、カイロ共同】イスラエル軍とイスラム組織ハマスの大規模戦闘を巡り、人道危機が深まるパレスチナ自治区ガザ南部のエジプト境界にあるラファ検問所は17日午前も再開せず、支援物資を搬入できない状態が続いた。軍はガザ北部の住民に南部へ避難するよう通告しているが、中東メディアによると、16日夜~17日未明にラファなど南部に軍の空爆があり、女性や子どもを含む70人以上が死亡した。
 ハマス報道官は16日、人質として拘束していると説明する女性の動画を通信アプリに投稿した。人質の動画を公開するのは初めて。女性は「ミア・シェム」と名乗り、治療を受けたり、家に帰りたいと話したりする様子が写っている。報道官は人質の数が200~250人で、22人が軍の空爆で死亡したと主張。軍は人質を199人としている。
 ガザの保健当局によると、ガザ側の死者は2778人。イスラエル首相府によると、同国側の死者は1400人以上。双方の死者は計4100人以上となった。
 ロイター通信によると、ラファ検問所のエジプト側ではガザへの支援物資を積んだトラック約160台が待機。支援物資は計数百トンとみられる。

パレスチナ自治区ガザ南部ラファの検問所付近で待機するパレスチナ人=17日(ロイター=共同)