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中ロ 連携強化で一致 両首脳、米欧対抗の構え


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【北京共同=清水敬善】中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は18日、北京で会談し、連携を強化する方針で一致した。互いに国家主権を防衛することへの支持を表明。プーチン氏は「台湾は中国の不可分の領土だ」と言及し、会談後に「共通の脅威は、ロ中関係を強固にする」と結束を誇示した。ウクライナのほかパレスチナ自治区ガザの状況を巡っても協議した。国際環境が複雑化する中、協調して米欧に対抗する構えだ。
 習氏はロシアとの友好を長期にわたり重視する考えを強調し「両国の政治的な相互信頼は深化しており、戦略的協力は緊密だ」と述べた。プーチン氏は困難な世界情勢下で「外交政策の協調が求められており、ロシアと中国は実際に協力を築いている」と応じた。
 ガザ情勢を巡り、イスラエルを訪問したバイデン米大統領とは一線を画して対応を協議したとみられる。
 プーチン氏の訪中はウクライナ侵攻後初めてで、米欧の制裁を受けるロシアは中国との経済協力を重視。会談でプーチン氏は両国間の貿易額を2千億ドル(約30兆円)に引き上げる目標が年内に「確実に達成される」と述べた。
 習氏は「ロシアが国家主権や安全、発展の利益を守ることを支持する」と述べ、ロシアへの連帯を示した。プーチン氏も台湾を念頭に「中国が国家主権を守ることを支持する」と表明した。中国は台湾統一に向け軍事力行使の可能性を排除していない。