有料

米国核報告書に 中国「断固反対」 戦力は最低限と主張


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【北京共同】中国外務省の毛寧副報道局長は20日の記者会見で、米国防総省が19日発表した中国の軍事動向に関する年次報告書は「偏見に満ちている」と反発し「断固たる反対」を表明した。報告書は中国が500発以上の運用可能な核弾頭を保有していると推定し、核戦力の拡大に警戒感を示した。
 毛氏は米側の主張に対し「中国は自衛のための核戦略を堅持している」と強調。中国の核戦力は安全保障に「必要な最低水準だ」と述べた。
 北京では29~31日に多国間の安全保障会議「香山フォーラム」が開催される。米国防総省当局者も出席し、停滞した米中国防当局の対話が再開する見通しだが、主張の隔たりを埋めるのは難しそうだ。毛氏は「無責任な報告書の発表をやめ、実際の行動で両軍の関係を安定させるよう促す」と米側に注文を付けた。