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「日中、あらゆる対話を」 東京北京フォーラムで声明


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【北京共同】日中両国の政財界人や有識者が議論する「東京―北京フォーラム」が20日、北京で閉幕し、日中が「あらゆる対話を軌道に乗せなくてはならない」とする共同声明を発表した。19日からのフォーラム開催中に中国当局によるアステラス製薬の日本人男性社員の正式逮捕が明らかになり、両国関係に影を落とした。
 日本の垂秀夫駐中国大使は、フォーラムの全体会議で「首脳間を含むあらゆるレベルで意思疎通を重ね、具体的な問題解決につなげる必要がある」と強調。中国の呉江浩駐日大使はビデオメッセージを寄せ「中日友好の良好な環境」を構築するため「青少年交流の強化を望む」と語った。
 中国では2014年以降に邦人の拘束が相次ぎ、交流の前提となる安全が守られていないとの批判がある。フォーラムを主催する民間非営利団体「言論NPO」の工藤泰志代表は会議で「日本人が中国に来ることすら勇気がいる局面になっていることに中国は気付いていない」と指摘した。