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豪の先住民改憲 否決「人種差別」 有志、首相へ書簡


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【シドニー共同】オーストラリアで行われた国民投票で先住民の意見を議会に反映しやすくする憲法改正案が大差で否決されたことについて、改憲派の先住民ら有志は「ぞっとするような悪意がある」「われわれに人種差別の津波が押し寄せた」と批判した。アルバニージー首相に宛てた公開書簡を22日、メディアに配布した。
 国民投票は14日に実施された。先住民を「最初のオーストラリア人」と明記し、先住民の代表でつくる諮問機関「声」を設置する改憲への賛否を問うものだった。
 書簡は「われわれが6万5千年以上、大切に育ててきた神聖な土地に、わずか235年前にやって来た人々が、先住民を(憲法で)認めることを拒否した」と嘆いた。
 今年初めまで6割程度あった改憲支持が急落した理由として、野党の自由党と国民党が反対方針を打ち出し、ソーシャルメディアで偽情報が拡散されたことを挙げた。