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ガザ攻撃、子ども犠牲2000人 身元確認用 腕に名前書く子も


ガザ攻撃、子ども犠牲2000人 身元確認用 腕に名前書く子も イスラエル軍の攻撃で負傷し、病院に搬送された子ども=23日、パレスチナ自治区ガザ(ゲッティ=共同)
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イスラエル軍の攻撃で負傷し、病院に搬送された子ども=23日、パレスチナ自治区ガザ(ゲッティ=共同)
 【エルサレム共同】イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザへの攻撃を強化する中、ガザでは子どもの死傷者も続出している。軍の空爆で建物が倒壊し、がれきの下から見つかった遺体の中には、損傷が激しく身元特定が難航する人も。中東のメディアによると、そうした場合に備え、身元確認用として事前に腕や足に名前を記された子どもが出てきているという。
 国際非政府組織(NGO)「セーブ・ザ・チルドレン」によると、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が7日に始まって以降、ガザで少なくとも2千人の子どもが死亡した。負傷者も多数に上る。
 ある親は中東のメディアに対し「空爆に遭っても身元が分かるよう、自分や子どもの手に全員の名前を書いた」と話した。報道によると、足にアラビア語で名前が記された子どもの遺体も複数見つかった。自分たちで互いの腕にペンで名前を書く子どももいる。イスラエルによる封鎖が続き、医療への影響も深刻だ。
 21日以降、エジプトとの境界にあるラファ検問所から医薬品や水などが搬入されているが、国連児童基金(ユニセフ)の担当者はニーズと比べ極めて少量で「大海の一滴に過ぎない」と指摘した。