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備蓄払底、加盟国増産を ウクライナ武器支援でNATO


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【キーウ共同】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は24日「ウクライナに対するロシアの戦争でNATOの備蓄は尽きた」と述べ、加盟国に武器や弾薬などの増産を促した。スウェーデンの首都ストックホルムで同国のクリステション首相との記者会見で述べた。
 ストルテンベルグ氏は「増産はウクライナの需要を満たし、われわれの防衛を確実にするために不可欠。スピードと量が重要」と強調。ロシアは冬の攻撃準備を進めていると警戒を呼びかけた。
 一方で、NATO加盟国でロシアと国境を接するエストニアの軍情報機関トップのキビセルグ氏は24日までに同国公共放送で、ロシア軍が約400万発の弾薬を保持し、1年は戦闘継続が可能との見方を示した。今月に入りバイデン米政権が発表した「北朝鮮がロシアに提供したコンテナ千個の武器支援」について、計30万~35万発の弾薬が積載されていたとの推計も示した。この数はロシア軍の1カ月の弾薬使用量に相当するという。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、ロシア占領下の南部クリミア半島と周辺海域について、全域がウクライナ軍の攻撃の射程圏に入るのは「時間の問題だ」と述べた。チェコの国際会議でオンライン演説した。