【エルサレム共同=岡田隆司、吉田昌樹】「今朝、近くの家に砲弾が落ちた。人々はがれきの下に埋まったままだ」。イスラエル軍による攻撃が連日続くパレスチナ自治区ガザ。27日夜から断絶した通信が復旧し始めた29日、住民の男性がオンライン取材に現地の厳しい状況を説明した。燃料や飲み水なども枯渇し「人々は集団懲罰を受けている」と窮状を訴えた。 (1面に関連)
男性はガザ南部の学校に避難中のアブドゥルラザク・アリさん(46)。学校は避難民であふれ、屋外で夜を過ごす人も多い。空爆を受けた建物の下敷きになっても燃料不足で重機を動かせず、埋もれたままの人も多いという。地元赤新月社も燃料切れで救急車が動かせなくなったと明かした。
通信が断絶している間「救急隊が空爆地点を特定できず活動に支障が出ていた」と語るアリさん。別々の場所に避難する自身の親族らとも連絡が取れず「世界から閉ざされ、これほどつらいことはなかった」。国際社会は人道危機が深まるガザの状況を見ているだけだとし「イスラエルと同罪だ」と非難した。
イスラエル軍は27日夜以降、ガザへの空爆を強化し、オレンジ色の閃光(せんこう)が闇夜を染める映像が繰り返し流れた。AP通信によると、住民は「大惨事だ」と語った。
パレスチナ人の女性記者は地面が揺れたとし、経験した中で最も激しく「狂っていた」と振り返った。
ガザで活動するフリーの写真記者も「国際社会は介入してガザの人々を死から救うべきだ」と訴えた。
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「人々はがれきの下に」 水枯渇、ガザ住民窮状訴え
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琉球新報朝刊
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