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「病院攻撃停止を」 国連3機関 緊急行動、世界に要求


「病院攻撃停止を」 国連3機関 緊急行動、世界に要求 パレスチナ自治区ガザのシファ病院で、停電後に保育器からベッドに移された新生児=12日(ロイター=共同)
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 世界保健機関(WHO)と国連人口基金(UNFPA)、国連児童基金(ユニセフ)は12日、パレスチナ自治区ガザの病院に対する攻撃の停止に向けた「緊急行動」を国際社会に要求する声明を出した。
 WHOは12日に得た情報として、ガザ市のシファ病院には600~650人の入院患者と200~500人の医療従事者、約1500人の避難民が残留していると指摘。電力と水と食料が不足し、病院から逃げる安全な経路はないとしている。
 3機関の声明は、ガザ地区北部にあるシファ病院やランティシ病院、アルクッズ病院などへの攻撃で子どもを含む多数が殺害されたとの報道に「恐怖を感じる」と表明。戦闘開始後の36日間にガザ地区の医療機関に少なくとも137件の攻撃があり、医療従事者16人を含む521人が死亡したと明らかにした。
 ガザ地区の病院の半数以上が閉鎖され、残る病院も「極めて限定的な救急サービスや救命手術」しかできないと指摘。医療機関への攻撃は国際人道法違反であり「即時の人道停戦を実現するため、国際社会の断固たる行動が必要だ」と訴えた。