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ガザ死者数 発表より「多い」 国連高官、病院攻撃に懸念


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ニューヨーク共同】国連総会は17日、パレスチナ自治区ガザの人道状況を協議する会合を開いた。国連人道問題調整室(OCHA)のグリフィス室長(事務次長)は、ガザでの死者数が発表されている1万1千人余りよりも「さらに多い」と警告した。国連高官らは、イスラエル軍の病院攻撃に相次ぎ懸念を表明した。 (1面に関連)
 オンラインで出席したグリフィス氏は、ガザからの通信が断絶し、5日間にわたって犠牲者数が更新されていないと指摘。「がれきの下に埋もれた遺体を発見するのに時間がかかる」と述べ、被害がより甚大になるとの見通しを示した。
 総会のフランシス議長は「病院は戦場ではない」と強調。オンライン参加した世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は「ガザの医療体制は崩壊の危機にある」と話し、イスラエルの軍事作戦が「不当に過剰な対応になっているようだ」と批判した。
 米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は「イスラム組織ハマスが病院などで民間人に紛れ込んでいる」と非難した。一方で「ハマスの行動がイスラエルの責任を軽くするわけではない」とも語り、イスラエルに民間人保護を要請した。