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軍事衛星は「正当防衛」 正恩氏、技術発展誇示


軍事衛星は「正当防衛」 正恩氏、技術発展誇示 国家航空宇宙技術総局で、科学者らと記念撮影に臨む北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(中央)=23日(朝鮮中央通信=共同)
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 【ソウル共同】北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記は23日、軍事偵察衛星の保有について「敵対勢力の危険な侵略行動を主導的に抑止しなければならず、正当防衛権の堂々たる行使だ」と強調した。打ち上げの成功に寄与したとする国家航空宇宙技術総局を訪れて科学者らを激励した際に述べ、北朝鮮メディアが24日に報じた。技術発展を誇示し、日米韓に対抗する姿勢を鮮明にした。
 また、米軍が軍事偵察衛星「万里鏡1号」に衛星番号を付けたことが24日、米宇宙軍が運営する人工衛星の追跡サイトで分かった。サイトによると、地球1周にかかる時間は94分67秒で、高度は約500キロ。米国防総省は打ち上げの成否を「分析中」としているが、軌道に進入したと判断したとみられる。
 木原稔防衛相も24日、「何らかの物体が地球を周回していることを確認した」と明らかにした。
 金氏は偵察衛星打ち上げを「敵対勢力の軍事行動を常時把握する宇宙の監視兵を配置した驚異的な出来事」と評価。科学者らに航空宇宙偵察能力の開発に向けた一層の努力を期待した。金氏は娘を連れて同局を訪問した。