終戦前後の昭和天皇の姿を描いた映画「太陽」などで知られるロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督(72)が4日までに、2022年の作品「独裁者たちのとき」の国内上映を文化省に禁じられたことから、活動を停止せざるを得ないと表明し、苦境を訴えた。「私の作品全ての上映が禁止されたソ連時代のようだ」と批判した。ロシアメディアが3日伝えた。
ソクーロフ氏は「ニュース・ルー」のインタビューに「ロシアで映画撮影や上映ができなくなり、プロとしてのキャリアは終わったかのようだ」と語った。タス通信に対し引退は否定したが、「映画を撮る機会も教える機会もない」と訴えた。
プーチン政権に批判的な著名テレビ司会者クセーニヤ・サプチャク氏が3日、動画投稿サイト「ユーチューブ」でこの映画を公開、動画にはソクーロフ氏を招いて開いた私的な上映会の様子も含まれている。サプチャク氏は通信アプリで「文化省は説明もなく禁じた」と指摘した。
この映画は冥界を舞台に、第2次大戦当時のソ連の独裁者スターリンやドイツのヒトラー、イタリアのムソリーニ、英国のチャーチルが登場する。
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上映禁止でロ監督活動停止 「太陽」のソクーロフ氏、独裁者描き
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琉球新報朝刊
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