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核ミサイル施設 がん罹患多発か 米空軍、調査本格化


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ワシントン共同】米空軍は5日までに、核兵器を搭載する大陸間弾道ミサイル(ICBM)の管理を担当した多くの職員ががんに罹患(りかん)したとの報告を受け、ミサイル施設の勤務者のがん罹患率調査を本格化させた。
 AP通信によると、空軍の医療チームが西部モンタナ州のマルムストローム基地や西部ワイオミング州のウォーレン基地を調べた結果、地下のミサイル発射管制施設の4カ所で発がん性が指摘されるポリ塩化ビフェニール(PCB)が危険な水準に達していた。
 中西部ノースダコタ州のマイノット基地も調査したが、結論は出ていない。1976年にミサイル施設で勤務していた職員のデータまでさかのぼって調べるとしている。
 軍は長年、ミサイル施設での勤務は健康に影響しないと説明してきたが、勤務経験者41人ががんの一種である非ホジキンリンパ腫に罹患したと自ら報告し、家族らが健康問題を訴える啓発団体を設立したことで世論の関心が高まった。