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中国、タリバン承認か 大使受け入れ、政治改革促す


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【北京共同】中国はアフガニスタンのイスラム主義組織タリバン暫定政権が派遣した大使を世界で初めて受け入れた。タリバンを正統な政権として承認することを視野に入れているもようだ。習近平指導部はアフガンの国際社会復帰を後押ししながら、暫定政権に「穏健な政策」を取るよう政治改革を促し、踏み込んだ対応を取った。
 中国は2021年に米軍が撤退したアフガンで影響力を拡大する狙い。ただ、武力で政権を奪取し女子教育を認めないタリバン暫定政権を承認した国はなく、強権支配を容認すれば米欧から批判されるのは必至だ。
 タリバン暫定政権は今月1日、ビラル・カリミ氏を駐中国大使として派遣したと発表。ロイター通信によると、正式な大使の任命は21年8月の政権掌握後初めてだ。中国は9月に正式な駐アフガン大使を派遣している。
 中国外務省の汪文斌副報道局長は今月5日の記者会見で「アフガンを国際社会から排除すべきではない」と訴えた。一方で「アフガンが国際社会の期待に応えることを望む」と言及していた。