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「雨庭」研究場、南稜高に完成 熊本日日新聞提供


「雨庭」研究場、南稜高に完成 熊本日日新聞提供 縦型パイプを地中に埋めて雨水を周辺地盤に浸透させる雨庭=18日、あさぎり町
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 雨水を貯留して地中に浸透させ、河川に一気に流入するのを防ぐ「雨庭」の共同研究場が、南稜高(あさぎり町)のグラウンドに完成した。雨庭を研究する県立大などが整備し、18日、関係者に披露した=写真。
 2020年の熊本豪雨で甚大な被害を受けた球磨川流域で、産学官が取り組む「緑の流域治水プロジェクト」の一環。雨庭は4カ所あり、計135平方メートル。造園会社やコンクリート会社など4社が参画し、土壌改良や穴を開けた側溝、パイプの地中設置など各社の技術を生かした方法で、それぞれに雨水を浸透させ、効果を確かめる。今後、南稜高と連携してさらに1カ所整備する。
 研究する県立大の島谷幸宏特別教授は「雨庭がどういうものか、見ることができる場所ができたのは意義がある。雨庭は会社や学校のグラウンドの隅で整備できるので普及していけば」と話していた。(川野千尋)