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ポーランド政権交代 8年ぶり、親EU回帰へ


ポーランド政権交代 8年ぶり、親EU回帰へ ポーランド新首相に選出されたトゥスク氏(中央)=11日、ワルシャワ(ゲッティ=共同)
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 【ベルリン共同】ポーランド議会(下院)は11日、野党勢力を率いてきたドナルド・トゥスク前欧州連合(EU)大統領(66)を新首相に選出した。13日に就任し、新政権が正式に発足する。強権的な政治を進めてEUと対立した保守与党「法と正義(PiS)」政権から8年ぶりの政権交代となる。2007~14年にも首相を務めたトゥスク氏は親EU路線への回帰を目指す構えだ。
 トゥスク氏は12日、下院での所信表明演説で「EUが強固になれば、私たちも強くなる」と述べ、EUとの連携を強調した。トゥスク氏が率いる連立内閣に対する信任投票が下院で実施され、可決される見通し。
 ロシアの侵攻を受ける隣国ウクライナの支援を巡っては「西側諸国の総動員を求めたい」と訴え、けん引役となることを約束。ゼレンスキー大統領はトゥスク氏の首相選出に祝意を示していた。
 新首相選出に先立ってPiSのモラウィエツキ内閣に対する信任投票があり、不信任が多数を占めた。
 10月の下院選でPiSは第1党となったが過半数に届かなかった。
 トゥスク氏が率いる中道の野党連合「市民連立」と他の野党が合わせて過半数を獲得し、連立政権樹立で協定を結んだ。