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「国際圧力下でも侵攻」 イスラエル首相 ガザ北部で市街戦


「国際圧力下でも侵攻」 イスラエル首相 ガザ北部で市街戦 14日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで、破壊された家屋から物を回収する人たち(ロイター=共同)
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 【エルサレム共同】イスラエルのネタニヤフ首相は13日「国際的な圧力を前にしても、われわれを止めるものは何もない」と述べ、パレスチナ自治区ガザの人道危機拡大に国際社会の懸念が高まる中でも地上侵攻を続ける考えをあらためて示した。軍はイスラム組織ハマスの拠点と見なす南部最大都市ハンユニスの攻略を進めるが、ハマスは徹底抗戦。北部でも激しい市街戦が起きている。
 10月の戦闘開始以降、ガザ側の死者は1万8600人以上。後ろ盾の米国のバイデン大統領は12日、イスラエルに「国際社会の支持を失い始めている」と警告。サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は14、15両日にイスラエルを訪問し、ネタニヤフ氏らと対応策を協議する見通し。
 軍は14日も攻撃を続け、パレスチナ通信によると、多数の住民が避難する南部ラファでは同日未明、空爆で少なくとも27人が死亡。パレスチナ赤新月社は運営する南部ハンユニスのアルアマル病院周辺で軍の砲撃が続き、多くの負傷者が搬送されたと明らかにした。
 北部ベイトラヒヤでは軍がカマルアドワン病院を包囲し敷地内で70人以上を拘束したと発表。ガザ保健当局は同病院で緊急医療ができず2人が死亡したと表明した。