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安保理拒否権「制限を」 スロベニア代表が訴え


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会で来年1月から非常任理事国となるスロベニアの安保理代表を務めるサミュエル・ジュボガール元外相が16日までに共同通信のインタビューに応じた。ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザ情勢での常任理事国による拒否権行使を懸念し、一定の状況下では行使を認めないといった「制限をかけるべきだ」と訴えた。
 安保理では常任理事国のロシアがウクライナ侵攻、米国がガザ情勢に関する決議案にそれぞれ拒否権を発動して対応を阻んでいる。欧米と中ロの対立が深まり、北朝鮮の核・ミサイル開発にも具体的な手だてを取れていない。
 ジュボガール氏は安保理がウクライナ侵攻の和平を仲介することは困難で「戦闘終結時にウクライナとロシアの合意を支持する役割を担うだろう」との見解を示した。「その時まで安保理が現地の人道状況などを把握しておくことが重要だ」と強調した。