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ガザ攻撃、地域限定移行へ イスラエル、時期示さず


ガザ攻撃、地域限定移行へ イスラエル、時期示さず ガザ地区を巡る状況、イスラエル軍の制圧エリア、進軍エリア
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【エルサレム共同】イスラエルのガラント国防相は18日、同国軍がパレスチナ自治区ガザで進めるイスラム組織ハマス掃討を大規模攻撃から地域限定作戦に段階的に移行する方針を示した。移行時期には触れなかった。中部テルアビブでオースティン米国防長官と会談後、共同記者会見で語った。オースティン氏は、民間人の保護はイスラエルの「責務だ」と強調した。
 ガラント氏は、軍が大半を制圧したガザ北部から順次、住民が帰還できるようになると表明。掃討作戦を「次の段階に徐々に移行できるだろう」と自信を示した。
 ロイター通信によると、イスラエルは19日、北部ジャバリヤ難民キャンプを攻撃、少なくとも13人が死亡した。AP通信によるとイスラエル軍はガザ市のアルアハリ病院を急襲。避難民が身を寄せる南部ラファの家屋なども攻撃し、少なくとも計28人が亡くなった。南部ハンユニスではハマス戦闘員とイスラエルの激しい銃撃戦があった。
 ガザ保健当局によると、戦闘によるガザ側の死者は計1万9千人超。
 APによると、米中央情報局(CIA)とイスラエルの対外特務機関モサドの両長官、仲介役カタールのムハンマド首相兼外相が18日、ポーランドの首都ワルシャワで会談した。ハマスが拘束する人質の解放へ、新たな交渉の可能性を話し合ったという。
 ハマスは18日、拘束中の人質とする高齢男性3人の映像を公表した。1人が「空爆の犠牲者になりたくない」と述べ、無条件の解放を求めた。イスラエル軍に圧力をかける狙いとみられる。
 イスラエルに対する停戦圧力は国際的に強まっている。英国とドイツの両外相は17日付の英紙への共同寄稿で「持続可能な停戦」を支持すると表明。フランス外相も17日、テルアビブでの記者会見で即時停戦を求めた。