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防空レーダー 比に引き渡し 日本初の装備輸出


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【サンフェルナンド共同】南シナ海に面したフィリピン北部ラウニオン州サンフェルナンドの空軍基地で、日本製防空レーダー1基が設置され、20日に引き渡し式典が行われた。日本政府が2014年に武器禁輸政策を転換して以来、初の防衛装備の完成品輸出。南シナ海で中国との緊張が高まる中、フィリピン軍は警戒監視能力の向上を期待している。
 テオドロ国防相は演説で「戦略的パートナーの日本が同盟関係を強化するために行った具体的行動だ」と歓迎。中国による南シナ海の権益主張について「国際法の規範を一方的に再構築する試みに屈すれば、全ての人に弊害をもたらす」と訴えた。
 中国との小競り合いが続くスカボロー礁までは約300キロ。テオドロ氏は記者団に「西フィリピン海(南シナ海)に向け、遮るものなく開けている」とし「戦略的立地」だと強調した。レーダーは約550キロ先の空域目標を探知できるとも述べた。