【エルサレム、テヘラン共同】イスラエルのネタニヤフ首相は25日、与党の会合で、パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマス掃討作戦を今後数日間のうちに強化すると述べ「長期戦になる」と説明した。国会演説では「軍事的な圧力」の必要性を強調し、戦闘再休止や人質解放交渉に改めて慎重姿勢を示した。地元メディアが伝えた。
イランのメディアは25日、イスラエルが同日、シリアの首都ダマスカス郊外を攻撃し、イラン革命防衛隊のムサビ上級軍事顧問を殺害したと報じた。イスラエルと敵対し、ハマスを支援するイランのライシ大統領は報復を警告した。中東情勢が一層緊迫しそうだ。
オースティン米国防長官は25日、米軍がイラクで親イラン民兵組織「神の党旅団(カタイブ・ヒズボラ)」などの施設3カ所を空爆したと発表した。現地の駐留米軍基地に同日あった攻撃への報復措置としている。
ネタニヤフ氏は25日の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版に寄稿し、ハマス壊滅とガザの非武装化、パレスチナの脱過激化を和平の条件に挙げた。第2次大戦後にドイツと日本で脱過激化が成功し、今は米国の同盟国だと指摘した。
エジプト政府が全面的な停戦や人質全員解放などに向けた「3段階」の新たな案を提示したと伝えられる中、ロイター通信は25日、エジプト治安筋の話として、ハマスとガザの過激派イスラム聖戦がいずれもエジプト案を拒否したと報じた。ネタニヤフ氏は25日にガザ北部を視察し、戦闘を継続すると再び強調した。
ネタニヤフ氏は国会演説で「軍事的な圧力がなければこれまでの人質解放はなかった」と主張した。これに対し、人質の家族らは「私たちには時間がない」と訴えた。
イスラエル軍は26日、ハマスの拠点やトンネルなど100カ所以上を空爆したと発表した。ガザ保健当局は26日、戦闘のガザ側死者が2万915人になったと表明した。
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ハマス掃討 数日内に強化 イスラエル イラン軍事顧問殺害
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琉球新報朝刊
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