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ドロール氏死去/元欧州委員長「ユーロの父」/98歳


ドロール氏死去/元欧州委員長「ユーロの父」/98歳 フランス・パリの宮殿を後にするドロール氏=2007年7月(ロイター=共同)
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 【パリ共同】1985~95年に欧州共同体(EC)と欧州連合(EU)の欧州委員長を務め、欧州単一通貨ユーロの導入に道筋を付け「ユーロの父」とも呼ばれたフランスの政治家、ジャック・ドロール氏が27日、パリの自宅で死去した。98歳だった。フランスのメディアが伝えた。
 フランス銀行(中央銀行)勤務を経て、ドゴール元将軍派のシャバンデルマス首相の官房で社会問題を担当した後、74年に社会党入党。81年ミッテラン大統領の下で財務・経済相、85年1月に欧州委員長に転出。将来への悲観論を打破するため域内市場統合の完成を図る「単一欧州議定書」を策定し87年に発効を達成。89年には単一通貨導入を含む3段階で経済通貨同盟を実現するとした「ドロール報告」をまとめた。(写真はロイター=共同)