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トランプ氏 出馬資格剝奪/メーン州 コロラドに続き2件目


トランプ氏 出馬資格剝奪/メーン州 コロラドに続き2件目 米アイオワ州の選挙集会に参加したトランプ前大統領=19日(ロイター=共同)
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 【ニューヨーク共同】米東部メーン州のベローズ州務長官(民主党)は28日、来年の大統領選に向けた共和党候補指名争いで、トランプ前大統領の同州予備選出馬資格を剝奪すると発表した。2021年の議会襲撃事件をあおったとして、反乱などに加わった者の官職就任を禁じる憲法規定に抵触すると指摘した。
 トランプ氏の出馬資格剝奪は今月19日の西部コロラド州最高裁の判断に続いて2件目で、トランプ氏陣営はベローズ氏の発表を不服としてメーン州の裁判所に提訴すると表明。いずれも最終的に保守派判事が多数派の連邦最高裁に判断を委ねることになる見込みだ。
 トランプ氏は四つの刑事事件や民事訴訟の法廷闘争で、民主党による政治的動機に基づく魔女狩りだと主張し、支持を広げてきた。今回も徹底抗戦の構えを見せている。
 大統領や議員らは就任時に憲法を擁護すると宣誓する。憲法修正第14条第3項は、宣誓後に反乱に加わった者は官職に就けないと規定。ベローズ氏は「この規定で大統領選の出馬資格を剝奪した州務長官はいない。だが、反乱に関わった候補もいなかった」と述べ、決定の正当性を強調した。
 議会襲撃では暴徒化したトランプ氏の支持者らが20年大統領選の結果を覆そうと議事堂に乱入した。ベローズ氏は「トランプ氏は選挙に不正があったとの虚偽の主張で支持者をあおった」と結論付けた。