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ロ軍一斉攻撃で23人死亡/ウクライナ、病院も標的


ロ軍一斉攻撃で23人死亡/ウクライナ、病院も標的 29日、ウクライナの首都キーウでロシア軍の攻撃により負傷した住民(中央)と救急当局者(AP=共同)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【キーウ共同】ロシア軍は29日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を含む各地の都市を一斉攻撃した。ウクライナ当局によると、最大規模の空爆で、少なくとも23人が死亡、130人以上が負傷した。ゼレンスキー大統領は、産科病院や教育施設、商業施設が攻撃を受けたと述べ「テロには必ず報復する。全ての国民の安全を確保するために戦う。ロシアは敗北しなければならない」と強く非難した。
 ウクライナ軍のザルジニー総司令官は、イラン製無人機シャヘドのほか、地対空ミサイルS300やS400、極超音速ミサイル「キンジャル」、弾道ミサイル「イスカンデルM」など計158の兵器の攻撃があったとし、110以上を迎撃したと主張した。
 キーウのほか、東部ドニエプロペトロフスクやハリコフ、西部リビウ、南部オデッサ、ザポロジエの各州で死者が出た。キーウでは29日朝、複数の爆発音が聞こえ、倉庫などで火災が発生した。隣国ポーランドにもウクライナ領内から何らかの物体が飛来したが、迎撃した際の残骸が落下した可能性がある。
 英国防省は28日、ウクライナ軍がクリミア半島フェオドシヤで攻撃したロシア軍の大型揚陸艦について、爆発物を積載していたため二次的な爆発が発生し、完全に破壊されたとみられるとの分析を発表した。
 昨年2月の侵攻開始以降、ロシア軍が失った揚陸艦は3隻目。揚陸艦を後方支援に活用していたという。
 ザポロジエ州の知事によると、ドニエプル川沿いの同州ビレンケで28日、ロシア軍の砲撃があり、市民2人が死亡、3人が負傷した。