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戦後日本の「目」だった


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 コラムニストの中森明夫さんの話 60年もの間、著名人だけでなく、あらゆるものを撮り続け、日本人でその写真を見たことのない人はいないだろう。その意味で国民的写真家だった。週刊誌などのメディアを通して、篠山さんが見たものを誰もが見て、共有する。戦後日本の「目」だった。誰もが手軽に写真を撮り、交流サイト(SNS)にあふれる時代には、彼のような写真家は二度と現れないだろう。写真における一つの時代が終わったと言っていいと思う。