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原爆開発映画 最多5冠受賞 「オッペンハイマー」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ロサンゼルス共同】7日の米ゴールデン・グローブ賞では、原爆開発を主導した人物の伝記映画「オッペンハイマー」がドラマ部門の作品賞など最多の5冠を受賞した。プロデューサーは授賞式で「歴史上、最も暗い開発の一つを扱った」とスピーチした。日本では今年公開される。
 映画は米物理学者ロバート・オッペンハイマー(1904~67年)の伝記が原作。被爆の実情を知って苦悩し、核軍拡競争を懸念する主人公を演じたキリアン・マーフィーさんがドラマ部門の主演男優賞を手にしたほか、クリストファー・ノーランさんが監督賞を受賞するなどした。
 米国で昨年7月に公開され興行で成功を収めた。一方、米メディアは広島や長崎への原爆投下やその後の惨禍が描かれていない点を批判する観客も多かったと報じた。
 同じ日に公開され、興行成績賞を獲得した「バービー」のX(旧ツイッター)公式アカウントが、両作品を組み合わせて原爆投下を想起させる画像に好意的な反応を示し、米ワーナー・ブラザースが謝罪声明を出す事態にもなった。