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ガザ市民保護 強化要求 米長官、イスラエル首相に


ガザ市民保護 強化要求 米長官、イスラエル首相に ガザ地区を巡る状況、イスラエル軍の制圧エリア、進軍エリア
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 米国務省によると、ブリンケン氏はヘルツォグ大統領とも会談し、民間人被害を最小限に抑える措置を講じる必要性を強調。ハマスが拉致した人質に関しても協議した。イスラエルメディアによると、戦闘後のガザ統治についても議論した。
 これに先立ちブリンケン氏は8日、訪問先のサウジアラビアで同国の実権を握るムハンマド皇太子と会談した。ブリンケン氏は記者団に、ガザでの人道支援拡大の必要性をイスラエル側に伝えると改めて強調した。
 中東メディアによると、イスラエル軍は9日、ガザ南部ラファの住宅を攻撃。中部のマガジやブレイジの難民キャンプも空爆した。ガザ保健当局は9日、戦闘によるガザ側の死者は2万3210人と発表した。うち7割強が女性と子ども。
 イスラエルはレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラとも交戦している。ブリンケン氏はネタニヤフ氏との会談でこうした情勢についても議論。中東各地への紛争拡大阻止に注力する構えだ。
 ロイター通信によると、レバノン南部に8日、イスラエルの攻撃があり、ヒズボラの部隊の司令官が死亡した。9日にもヒズボラのメンバー3人が殺害された。ヒズボラはイスラエル軍の拠点を無人機で攻撃した。
 軍報道官はブレイジ難民キャンプで地下の武器製造施設を発見したとも明らかにした。戦闘開始以降イスラエル側が発見した最大規模の武器製造拠点で、地下30メートルにあり、長距離ロケットなどを製造していたと説明した。地下トンネル網につながっていたと訴えた。

 【エルサレム共同】中東歴訪中のブリンケン米国務長官は9日、訪問先のイスラエルでネタニヤフ首相らと会談した。イスラエルとイスラム組織ハマスとのパレスチナ自治区ガザでの戦闘で子どもや女性を含む多数の犠牲者が出ており、民間人保護の強化を求めたとみられる。