子宮頸がんワクチン、沖縄の接種率2年で10倍 県HPで実績を公表「接種の判断材料に」


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 子宮頸がんなどの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐ予防接種の件数が増加傾向にある。沖縄県内では2022年度、1~3回目接種の合計が3870件で、20年度の385件と比べ約10倍増となった。13日の県議会文教厚生委員会で、県側が新垣淑豊県議(沖縄・自民)に答弁した。

 小学6年から高校1年を対象にした同ワクチンの接種は10年度に開始。13年度から定期接種となったものの年度内には積極的な勧奨が控えられていた。その後、22年度に再び接種勧奨に切り替わっている。

 県内では13年度以降、接種合計が数十件程度の状態が続いたが、21年度後半から接種件数が増え始め、同年度は2347件だった。

 3870件だった22年度の内訳は1回目1739件(実施率21・2%)、2回目1294件(15・7%)、3回目837件(10・2%)。全国の実施率は1回目42・2%、2回目34・4%、3回目26・2%と県内を上回っている。

 積極的な勧奨が控えられた期間に接種機会を逃した女性(1997年度~2007年度生まれ)向けには「キャッチアップ接種」が実施されており、県内では2736件だった。県によると、任意接種だった11年度は1~3回目の合計が7万件を超えていたという。県はホームページで接種実績を公表しており担当者は「接種の判断材料にしてほしい」としている。

 (嘉陽拓也)