有料

駅弁業者の営業禁止解除 青森・食中毒、衛生面改善


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 青森県八戸市の駅弁製造会社「吉田屋」の駅弁による集団食中毒を巡り、市保健所は4日、同社に9月23日から科していた営業禁止処分を解除した。衛生面に関する改善報告書の提出を受けて1日に立ち入り検査し、解除できると判断した。
 保健所によると、同社は10月30日に改善報告書の最終版を提出。岩手県の業者に製造委託し食中毒の原因の一つとされた米飯について、従来はなかった受け入れ手順や確認項目を新たに設けた。
 駅弁販売店への連絡に時間がかかり回収が遅れた問題については、製造前から連絡網を作ることで対処する。作業員の衛生管理も担当者を置いて行うとした。
 記者会見した保健所の石井敦子副所長は「立ち入り調査ではテスト製造してもらい、実際の動きも確認できた。改善策を着実に実施してほしい」と述べた。吉田屋は処分解除を受け「初心に返って信頼回復に努める」とのコメントをホームページに掲載した。
 また保健所は、駅弁による体調不良者が33人増え、11月3日までに29都道府県で554人になったと明らかにした。