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横田めぐみさん拉致46年 「何でもいいから教えて」 母早紀江さん 「怒りより、くたびれた」


横田めぐみさん拉致46年 「何でもいいから教えて」 母早紀江さん 「怒りより、くたびれた」 取材に応じる横田早紀江さん=7日午後、川崎市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 1977年に中学1年だった横田めぐみさん=失踪当時(13)=が新潟市内で北朝鮮に拉致されてから15日で46年となる。母早紀江さん(87)が7日、自宅のある川崎市で報道陣の取材に応じ「今の写真や録音した言葉、分かることがあればどんなことでもいいから教えてほしい」と語った。
 今なお娘が戻らない現状に「怒りより、くたびれてきちゃった。前みたいに声が出ず、だんだん弱ってきている」と漏らした早紀江さん。今年2~4月に2度入院し、カテーテル手術を受けた。
 最初に倒れた際に「あと2年だけ生かしてください」と叫んだと振り返り「何年生きられるか分からないが、元気で会わせてほしい」と願った。
 岸田文雄首相は、日朝首脳会談の実現に向け「直轄のハイレベル協議を進める」と表明した。早紀江さんは首相に手紙を出したと明かし「相手と目を見て話し合い、初めて事が成り立つ。(朝鮮労働党総書記の)金正恩さんと人間的な話をして、拉致問題だけは世界中が許すことができない大変な問題なんだと伝えていただきたい」と記したという。

解決願い演奏会
 北朝鮮による拉致問題の早期解決を願う日韓合同のコンサートが9日、東京都港区の韓国大使公邸で開かれた。横田早紀江さんがビデオメッセージを寄せ「(日韓)両国の被害者の苦しみに共感し、国際社会の支援をお願いします」と呼びかけた。