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奄美措置法継続 法案検討と強調 国交相、復帰70年式典


奄美措置法継続 法案検討と強調 国交相、復帰70年式典 鹿児島県奄美市で開かれた「奄美群島日本復帰70周年記念式典」=11日
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 太平洋戦争後、米国の統治下に置かれた鹿児島県・奄美群島が日本に復帰してから12月で70年となるのを前に、群島の12市町村などによる記念式典が11日、奄美市で開かれた。参加者は復帰運動の継承と自立的発展に向け、決意を新たにした。
 式典には各島の住民や国会議員ら約千人が参加した。県立奄美高郷土芸能部が伝統の島唄を演奏。地元の市民合唱団は復帰前後の写真を背景に、運動を支えた「日本復帰の歌」や復帰を祝う歌「朝はあけたり」を披露した。
 出席した斉藤鉄夫国土交通相は、来年3月に期限を迎える奄美群島振興開発特別措置法に関し「施策を継続するための法案を検討している」と強調。世界自然遺産に一体で登録された沖縄との連携など、さらなる支援の充実を図るとした。
 式典後半では、奄美大島出身の歌手元ちとせさんが熱唱。群島の島々に住む中高生らもメッセージを寄せ、高校2年元平結凪さん(奄美大島)は「島を守ってきた先人たちのバトンを受け取り、次は私たちが困難を乗り越えていく番だ」と力を込めた。復帰から70年となる12月25日には、奄美市などが主催する式典が予定されている。