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伝統芸能普及 決意新た 琉球箏奏者 名嘉さんに横浜文化賞贈呈


伝統芸能普及 決意新た 琉球箏奏者 名嘉さんに横浜文化賞贈呈 横浜文化賞を受賞した名嘉ヨシ子さん(前列左から3人目)=14日、横浜市
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 【神奈川】7月に横浜市の最高顕彰である「横浜文化賞」文化・芸術部門に選ばれた琉球箏奏者・名嘉ヨシ子さん(76)=横浜市鶴見区=への贈呈式が11月14日、横浜市みなとみらいホールで行われた。山中竹春市長から賞状と盾が贈られ、名嘉さんは「これを新たなスタートに今後も琉球芸能の楽しさ、素晴らしさをお伝えするべく活動をしていく」と決意を込めた。
 名嘉さんは那覇市生まれ。幼いころから近所の芝居小屋で沖縄芸能に親しみ、琉球筝曲を始めたのは8歳だったという。1973年、結婚を機に横浜市鶴見区に移り住み、以後、横浜で研究所を開設し、後進の指導育成にも尽力。川崎市指定無形民俗文化財・神奈川県指定無形民俗文化財「沖縄民俗芸能」の指定団、川崎沖縄芸能研究会の会長として約400人の会員と沖縄伝統芸能の普及に取り組む。
 県出身者初の受賞に、名嘉さんは「大正時代から先達の方々が横浜で琉球芸能を大切にしてきた。その思いを引き継いで私も芸能活動を続け、50年になった。私にとって第二の故郷横浜市から賞を頂戴して、うれしさとともに重責を感じる。一層精進していく」と謝辞を述べた。
 (山川夏子首都圏通信員)