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小笠原で新種アメンボ発見 石川ふれあい昆虫館


小笠原で新種アメンボ発見 石川ふれあい昆虫館 新種のアメンボ「オガサワラケシカタビロアメンボ」の雄(石川県ふれあい昆虫館提供)
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 石川県ふれあい昆虫館(白山市)は、東京・小笠原諸島の母島で新種のアメンボの仲間を発見したと、21日付のニュージーランド科学誌に発表した。ケシカタビロアメンボという種に似ていることや、小笠原諸島固有種と考えられることから「オガサワラケシカタビロアメンボ」と名付けた=写真。同館によると、小笠原諸島からカタビロアメンボ科の新種が見つかったのは64年ぶり。
 愛媛大が2012年に母島の原生林の水たまりで採集した標本を、同館が詳細に観察し新種と判明した。体長は約2ミリ。国内には形の似たアメンボが複数分布している。
 新種が見つかった水たまりは、降雨が少ないと干上がってしまう不安定な水域だった。羽のある個体とない個体がおり、羽のある個体は頻繁に飛んで移動しているとみられる。
 同館の渡部晃平学芸員は「小笠原でこれまで別の種とされてきた標本は、実際はオガサワラケシカタビロアメンボの可能性がある。再検討が必要だ」と話した。