アルコール依存からの回復を目指す団体アルコホーリクス・アノニマス(AA)の日本常任理事会は15日、「第1回AA全国矯正・保護施設フォーラム」を那覇市の沖縄産業支援センターで開催した。当事者や行政・医療関係者などが現地やオンラインで参加し、AAの活動内容やアルコール依存の解決策を共有した。
このうち、琉球病院の真栄里仁副院長は「アルコール依存症についてのお話」と題し、講演した。真栄里氏は沖縄の飲酒文化に触れ「未成年のうちから酒を飲むと依存症のリスクが3倍上がる」と話し、若年層への影響を指摘した。
アルコール依存症を見分けるポイントとして、酒がないと体が不快な状態になる「離脱症状(禁断症状)」が出ることや、数時間おきに飲み続ける「連続飲酒」、酒を飲んでいないとうそをつく「否認」の傾向があることを紹介した。
その上で、断酒するためには通院や薬物療法のほか、自助グループで自らの体験を語り、当事者らと課題を共有することが効果的だと解説した。
真栄里氏は「断酒がゴールではなく本来の自分自身を取り戻すことが何よりも重要」と語り、適切な治療と周囲の理解の必要性を強調した。
(渡真利優人)
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断酒、回復へ解決策共有/那覇でAA全国フォーラム
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琉球新報朝刊
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