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子の体験、社会で保障を 地域円卓会議 困窮世帯、機会少なく


子の体験、社会で保障を 地域円卓会議 困窮世帯、機会少なく 子どもの体験保障をテーマに語り合う円卓会議の参加者=11月14日、ユインチホテル南城(提供)
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 「子どもの体験保障を考える地域円卓会議」(みらいファンド沖縄主催)がこのほど、南城市のユインチホテル南城で開かれた。子どもの体験活動の支援団体、ひとり親世帯の当事者団体代表、フリースクール運営ら5人が登壇。経済的に厳しい世帯の子どもほどスポーツや自然体験、芸術・文化に活動の機会が少ないという調査結果が報告された。
登壇者からは「体験を通した学びは子どもの可能性を広げる」「子どもがやってみたいことを権利として保障する必要がある」などといった意見が上がった。
 修学旅行で地域課題を学ぶ機会を取り入れている関東学院高校の生徒が登壇者の発言を踏まえて班に分かれ討議した。困窮世帯の小学生に体験活動で利用できる奨学金を提供しているチャンスフォーチルドレン代表理事の今井悠介さんが論点を提示。困窮世帯の小学生3人に1人が学校以外の体験が「何もない」状態にあるという調査結果を説明した。「体験機会は『ぜいたく』と捉えられがちだが、子どもにとって『必需品』ではないか。社会で保障すべきものとしていく必要がある」と説いた。(高江洲洋子)