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住民血液検査で 高濃度PFAS 岡山・吉備中央町


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 岡山県吉備中央町の浄水場の水から国の暫定目標値を超える有害な有機フッ素化合物(PFAS)が検出された問題で、地域住民が20日、独自に実施した血液検査の結果を公表した。
 検査した27人全員から高濃度のPFASが検出されたとし、希望する住民を対象に血液検査して健康不安を解消していくよう町に求めた。
 住民側の依頼を受けて検査した京都大の小泉昭夫名誉教授によると、日本にはPFASの血中濃度の基準がないが、米国で用いられているガイドラインでは1ミリリットル当たりの濃度が20ナノグラムを超えると腎臓がんなどのリスクが高まるとされている。
 今回の検査は2~80歳の男女を対象に実施。PFASの一種「PFOA」の値が高く、中央値で162ナノグラム、最小でも20ナノグラムを超える値が検出された。
 小泉名誉教授は「世界でも非常に高い値だ」と指摘した。