元児相職員に 懲役3年求刑 強制わいせつ公判


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 児童相談所の児童福祉司という立場を利用し、支援対象の女子児童にわいせつな行為をしたなどとして、強制わいせつと児童買春・ポルノ禁止法違反の罪に問われた元県職員の野原一茂被告(33)=八重瀬町=の第2回公判が8日、那覇地裁(佐藤哲郎裁判官)であった。検察側は懲役3年を求刑し、弁護側は寛大な判決を求めた。結審し、判決は9月27日に言い渡される。
 8日は被告人質問もあり、被告は「女性と交際したい感情を持っていたが実現できず、アダルト動画を見ていびつな感情とかが芽生え、被害者にそれを向けてしまった」と述べた。性行為を模した行為を児童にさせたり、卑猥(ひわい)な言葉を児童に言わせたりしたことも明かした。児童らの信頼を裏切ったとして、「申し訳ないことをしてしまった」と謝罪した。7月28日に追起訴された児童買春・ポルノ禁止法違反の罪も認めた。
 検察側は「児童福祉司の職務を放棄し、自己の性的欲望だけに従った卑劣な事件」などと批判。弁護側は被告人が更生プログラムを受け、児童との間で示談が成立しているなどと指摘した。