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平和市民連絡会 県敗訴受け知事に 辺野古、圧力負けずに


平和市民連絡会 県敗訴受け知事に 辺野古、圧力負けずに 県への要請文提出後に記者会見する市民団体のメンバーら=11日、那覇市泉崎の県庁記者クラブ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄平和市民連絡会など15団体は11日、名護市辺野古の新基地建設を巡る2件の関与取り消し訴訟について県が敗訴したことを受け、玉城デニー知事宛てに要請文を提出した。設計変更申請の不承認または埋め立て承認の再撤回と有識者による第3者委員会の設置を求めている。要請後、県庁記者クラブで会見した。
 沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんは最高裁における一連の判決を批判した上で、「知事は圧力に屈することなく、国に毅然(きぜん)とした対応を取ってほしい。民意の後ろ盾がある」と訴えた。設計変更の承認には、辺野古・大浦湾の自然環境の破壊や、沖縄戦の遺骨の混じった南部の土砂が使用される恐れがあるなど、複数の問題が絡み合っていることも指摘した。
 PFAS汚染から市民の生命を守る連絡会共同代表の桜井国俊沖縄大学名誉教授は、陸域・海域の30%以上を保護地域などにすることを目標に、今年3月に閣議決定された「生物多様性国家戦略2023―2030」に触れた。その上で「辺野古・大浦湾の自然環境保護の観点からも国家戦略の趣旨に反している。日本の民主主義に関わる問題だ」と政府の対応を批判した。 (渡真利優人)
県への要請文提出後に記者会見する市民団体のメンバーら=11日、那覇市泉崎の県庁記者クラブ