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若年性認知症3人 希望大使に 県がフォーラム 「自分らしく」


若年性認知症3人 希望大使に 県がフォーラム 「自分らしく」 玉城デニー知事(左)から県認知症希望大使の委嘱を受けた新里勝則さん(同2人目)、喜屋武直子さん(同3人目)、大城勝史さん=14日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール(ジャン松元撮影)
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 認知症に対する県民の理解促進や当事者が安全安心に暮らせる社会づくりを目指す「認知症県民フォーラム」が14日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホールで開催された。

 県は同日、情報発信に協力してもらうため、いずれも若年性認知症と診断された大城勝史さん(48)、新里勝則さん(64)、喜屋武直子さん(62)に「県認知症希望大使」を委嘱した。
 登壇した33人の大使は診断後も自分らしく生きる生活を語り、認知症でも「できることはたくさんある」ことを強調。一方で若年性認知症専用のデイサービスが不足している現状も訴えた。支援者らは、3人を「同じ認知症患者が勇気を持って前向きになれる希望のリレーだ」と語った。

 フォーラムでは、46歳でアルツハイマー型認知症を発症し、現在は京都府認知症応援大使を務める下坂厚さん(50)が講演した。働き盛りでの発症に絶望するも、趣味のカメラを片手に講演活動を続けるまでを語りつつ、「診断直後から何もできなくなるわけではない。失敗することもあるけど、それも本人の一部だと分かってほしい」と理解を求めた。
 (嘉陽拓也)