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「沖縄のため」決意新た 琉球新報賞贈呈式 5氏、喜びと感謝


「沖縄のため」決意新た 琉球新報賞贈呈式 5氏、喜びと感謝 大勢の人が訪れ、功績をたたえて受賞を祝った琉球新報賞祝賀会=15日夜、那覇市泉崎の沖縄ハーバービューホテル(小川昌宏撮影)
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 創刊130年の節目の日に開かれた第59回(2023年度)琉球新報賞の贈呈式。15日、那覇市泉崎の沖縄ハーバービューホテルには約300人が来場し、受賞の喜びを分かち合った。 (1面に関連)
 元県副知事の経験を持つ仲里全輝さんは「受賞を誇りに思う。精神的・肉体的な努力を続け、沖縄の発展に貢献していきたい」と意欲を語った。
 県産品の販路拡大や中小企業の支援に尽力した末吉康敏さんは「コロナ禍を経て県経済は回復基調にある。受賞を叱咤(しった)激励と受け止め、今後も県経済の発展のため努力したい」と語った。
 沖縄戦体験者への聞き取りを続け、戦争の実態を明らかにした石原昌家さんは「戦争をたくらむ人たちにあらがう気持ちで研究を続けてきた。体験者にも報いる賞だと思う」と受賞を喜んだ。
 被写体を通して戦争の悲惨さを伝え続けてきた報道写真家の石川文洋さんは「現状をリアルタイムかつ後世に伝え続けることがカメラマンの役割。非武装の心を訴え続けたい」と語った。
 人間国宝として織物の制作に情熱を注いできた染織家の祝嶺恭子さんは「沖縄には歴史的背景からさまざま染織がある。若い研究者の育成に力を入れていきたい」と今後の活動に意欲を見せた。 (渡真利優人)
大勢の人が訪れ、功績をたたえて受賞を祝った琉球新報賞祝賀会=15日夜、那覇市泉崎の沖縄ハーバービューホテル(小川昌宏撮影)