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土門拳の名作 企画展で公開 故郷山形の記念館


土門拳の名作 企画展で公開 故郷山形の記念館 唐招提寺金堂の「千手観音立像右脇千手詳細」=1963年(土門拳記念館提供)
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 昭和を代表する写真家土門拳(1909~90年)による仏像写真などの名作を集めた企画展「古寺巡礼オールスターズ+マニアック・コレクション」が、出身地・山形県酒田市の土門拳記念館で16日始まった。初公開を含め、あまり知られることのなかった作品群にも焦点を当て、ファン必見の展示だ。10月23日まで。
 企画展では室生寺弥勒堂(奈良県)の「釈迦(しゃか)如来坐像左半面相」や、唐招提寺金堂(同)の「千手観音立像右脇千手詳細」など、人気の高い名作約60点がずらりと並ぶ。仏像の顔や手足、服のしわなどをクローズアップして切り取る手法が特徴的で、名文家としても知られる土門の文章とともに堪能できる。 
 土門は51歳のころ脳出血で倒れて以降、全国各地の名刹(めいさつ)を巡り仏像などを精力的に撮影した。写真集「古寺巡礼」は土門の代表作とされる。
唐招提寺金堂の「千手観音立像右脇千手詳細」=1963年(土門拳記念館提供)